住宅ローン控除と住まい給付金を併用して最大限お得に活用する方法

住宅ローン控除と住まい給付金を併用して最大限お得に活用する方法

マイホーム購入を検討されている方にとって、住宅ローン控除と住まい給付金は大きな支援となります。これらの制度を上手に活用することで、住宅購入後の家計負担を大幅に軽減できる可能性があります。特に両制度を併用することで、より効果的な経済的メリットを得ることができるのです。

しかし、住宅ローン控除と住まい給付金はそれぞれ適用条件や申請方法が異なり、制度の内容も頻繁に改正されるため、最新情報の把握が欠かせません。両制度を最大限に活用するためには、それぞれの仕組みを正しく理解し、計画的に申請手続きを進める必要があります。

本記事では、住宅ローン控除と住まい給付金の基本から、併用するための具体的な戦略まで、わかりやすく解説します。マイホーム購入を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

目次

住宅ローン控除と住まい給付金の基本

まずは、住宅ローン控除と住まい給付金それぞれの基本的な仕組みと特徴を理解しましょう。両制度の違いを把握することで、自分にとって最適な活用方法が見えてきます。

住宅ローン控除とは

住宅ローン控除(正式名称:住宅借入金等特別控除)は、住宅ローンを利用してマイホームを購入した場合に、毎年の所得税や住民税から一定額を控除できる制度です。2022年以降に入居した場合、控除期間は13年間となっています。

控除額は、年末のローン残高の0.7%(上限あり)が基本となります。2023年時点では、年間控除限度額は最大39万円です。この制度は所得税から控除され、所得税で控除しきれない場合は住民税からも一部控除されます。

住宅ローン控除は「税額控除」であるため、所得控除と異なり税金そのものを直接減額できる大きなメリットがあります。つまり、所得税率に関わらず控除額が同じになるため、多くの方にとって有利な制度と言えます。

住まい給付金とは

住まい給付金は、消費税率引き上げによる住宅取得者の負担を緩和するために創設された制度です。住宅ローン控除とは異なり、直接現金が給付される点が特徴です。

給付額は、収入や住宅の性能等に応じて決まり、最大で50万円(2023年時点)を受け取ることができます。特に中低所得者層にとって大きな支援となる制度です。

給付を受けるためには、収入要件(世帯年収が775万円以下)や住宅の要件(一定の省エネ性能等)を満たす必要があります。また、申請期限も住宅取得後一定期間内と定められているため、タイミングを逃さないことが重要です。

両制度の違いと併用可能性

項目 住宅ローン控除 住まい給付金
支援形態 税金の控除 現金給付
期間 13年間(2022年以降の入居) 一回限りの給付
対象者 住宅ローン利用者(年収要件あり) 中低所得者(年収775万円以下)
最大金額 年間最大39万円×13年 最大50万円(一回限り)
申請方法 確定申告 給付金事務局への申請

両制度は併用可能であり、条件を満たせば同時に受けることができます。住宅ローン控除は長期間にわたる税負担の軽減、住まい給付金は一時的なまとまった資金援助という違いがあります。計画的に両制度を活用することで、住宅取得時の負担を効果的に軽減できるでしょう。

住宅ローン控除を最大限活用するポイント

住宅ローン控除を最大限に活用するためには、適用条件を正確に理解し、適切な手続きを行うことが重要です。ここでは、控除を受けるための条件から確定申告の方法まで詳しく解説します。

控除を受けるための条件

住宅ローン控除を受けるには、以下の主な条件を満たす必要があります:

  • 住宅ローンの返済期間が10年以上であること
  • 取得する住宅に実際に居住すること
  • 床面積が50㎡以上(令和4年以降は40㎡以上)であること
  • 合計所得金額が2,000万円以下であること
  • 適合住宅(省エネ基準等を満たす住宅)であること

特に注意すべき点として、2023年以降は省エネ性能等の住宅性能が控除額に大きく影響します。ZEH水準やBELS評価などの高い省エネ性能を持つ住宅を選ぶことで、より多くの控除を受けられる可能性があります

また、中古住宅の場合は築年数や耐震基準など追加の要件があるため、購入前に確認することをおすすめします。

控除額の計算方法

住宅ローン控除額は、以下の計算式で求められます:

控除額 = 年末ローン残高 × 控除率(0.7%)

ただし、住宅の性能や取得時期によって控除率や上限額が変わります。例えば、2023年に入居した認定住宅(ZEH水準など)の場合、年間最大控除額は39万円となります。

具体的な計算例として、3,500万円の住宅ローンを組んだ場合、初年度の控除額は:

3,500万円 × 0.7% = 24.5万円

となります。ただし、実際の控除額は所得税額が上限となるため、所得税額が24.5万円未満の場合は所得税額までの控除となります(住民税からの控除がある場合もあります)。

確定申告の正しい手続き

住宅ローン控除を受けるためには、初年度は確定申告が必要です。2年目以降は、給与所得者の場合、勤務先での年末調整で手続き可能な場合もあります。

確定申告に必要な主な書類は以下の通りです:

  1. 確定申告書
  2. 住宅借入金等特別控除額の計算明細書
  3. 住民票の写し
  4. 土地・建物の登記事項証明書
  5. 住宅ローンの年末残高証明書
  6. 売買契約書のコピー
  7. 源泉徴収票

確定申告の期限は、通常、翌年の2月16日から3月15日までです。期限を過ぎると控除を受けられなくなる可能性があるため、書類は早めに準備しておくことをお勧めします。特に初年度は必要書類が多いため、計画的に準備を進めましょう。

住まい給付金の申請と受給のコツ

住まい給付金は一度限りの給付ですが、条件を満たせば最大50万円を受け取ることができる魅力的な制度です。ここでは、申請条件から具体的な手続き方法までを解説します。

給付金の申請条件と必要書類

住まい給付金を受け取るための主な条件は以下の通りです:

  • 住宅ローンを利用して住宅を取得していること(現金取得の場合は別条件あり)
  • 収入額が775万円以下であること
  • 取得する住宅が一定の性能を有すること
  • 床面積が50㎡以上(40㎡以上の場合も条件あり)であること
  • 自ら居住する住宅であること

申請に必要な書類は主に以下のものです:

  • 住まい給付金申請書
  • 住民票の写し
  • 住宅の登記事項証明書
  • 住宅ローン契約書のコピー
  • 収入証明書類(源泉徴収票など)
  • 住宅の性能を証明する書類
  • 振込先口座の通帳のコピー

給付額の算出方法

収入額 給付額(一般住宅) 給付額(省エネ住宅等)
425万円以下 30万円 50万円
425万円超~525万円以下 20万円 40万円
525万円超~650万円以下 10万円 30万円
650万円超~775万円以下 5万円 20万円

収入額は、都道府県民税の所得割額に基づいて算出されます。例えば、年収500万円程度の方であれば、一般住宅で20万円、省エネ住宅で40万円の給付を受けられる可能性があります。

省エネ性能の高い住宅を選ぶことで、給付額が大幅にアップするため、住宅選びの際には性能にも注目することをおすすめします

申請の流れとタイミング

住まい給付金の申請は、住宅の引渡し後に行います。具体的な流れは以下の通りです:

  1. 住宅取得・入居
  2. 必要書類の収集
  3. 申請書の作成
  4. 住まい給付金事務局または登録事業者へ申請
  5. 審査(約1~2ヶ月)
  6. 給付金の振込

申請期限は、住宅の引渡し日から1年以内です。この期限を過ぎると申請できなくなるため、早めの手続きをお勧めします。特に年度末は申請が集中するため、余裕をもって準備しましょう。

なお、申請窓口は「住まい給付金事務局」または「登録事業者」となります。最寄りの窓口は住まい給付金のウェブサイトで確認できます。

両制度を併用して最大限お得にする戦略

住宅ローン控除と住まい給付金を併用することで、より大きな経済的メリットを得ることができます。ここでは、両制度を最大限に活用するための具体的な戦略を紹介します。

最適な住宅ローン選びのポイント

住宅ローン控除を最大化するためには、ローン選びも重要です。主なポイントは以下の通りです:

  • 返済期間は10年以上に設定する(控除の条件を満たすため)
  • 借入額は控除上限を考慮して設定する
  • 金利タイプ(変動・固定)は自身のライフプランに合わせて選択する
  • 繰り上げ返済は控除期間と効果を考慮して計画する

特に注意したいのは、繰り上げ返済のタイミングです。住宅ローン控除は年末のローン残高に基づいて計算されるため、年末直前の繰り上げ返済は控除額の減少につながります。控除期間中の繰り上げ返済は、年始に行うか、控除上限を超える部分に対して行うと効果的です。

住宅購入タイミングの最適化

住宅購入のタイミングも両制度の効果に影響します。以下の点を考慮すると良いでしょう:

  1. 制度改正のタイミング:住宅ローン控除や住まい給付金は定期的に制度改正があります。次の改正内容を確認し、有利な時期を選ぶことが重要です。
  2. 収入の変動:住まい給付金は収入によって給付額が変わるため、収入が増える前の購入が有利な場合があります。
  3. 年末調整:住宅ローン控除は年末のローン残高が基準となるため、年末に近い時期の入居が初年度の控除額を最大化できます。

住宅の引き渡し時期は、税制上のメリットを最大化する観点からも検討することをおすすめします。特に12月入居の場合、わずか数日間の居住でも初年度の控除を受けられる可能性があります。

具体的な併用事例と節税効果

実際に両制度を併用した場合の効果を、モデルケースで見てみましょう:

【ケース例】

・年収500万円の夫婦

・住宅価格3,500万円(省エネ住宅)

・頭金500万円、住宅ローン3,000万円(35年返済)

この場合、以下のような経済的メリットが期待できます:

制度 金額 備考
住宅ローン控除 約273万円 13年間の合計(初年度21万円)
住まい給付金 40万円 一回限りの給付
合計メリット 約313万円 両制度併用の総額

このように、両制度を併用することで、住宅価格の約9%に相当する経済的メリットを得ることができます。これは、住宅ローンの実質金利を大幅に引き下げる効果があると言えるでしょう。

まとめ

住宅ローン控除と住まい給付金は、マイホーム購入時の大きな経済的支援となります。両制度の特徴を理解し、条件を満たすことで、最大限の恩恵を受けることができます。

特に重要なポイントは以下の通りです:

  • 住宅ローン控除は最大13年間にわたって税負担を軽減
  • 住まい給付金は一度限りだが最大50万円の現金給付
  • 省エネ性能の高い住宅を選ぶことで両制度とも恩恵が増大
  • 申請期限や必要書類を事前に確認し、計画的に手続きを進める

マイホーム購入は人生の大きな決断ですが、これらの制度を活用することで、経済的な負担を軽減することができます。暮らしのすぱいす株式会社では、住宅ローンや各種支援制度に関する最新情報を提供しています。マイホーム購入をご検討の際は、ぜひ専門家へのご相談もお勧めします。

早めの情報収集と計画的な活用で、理想の住まいを無理なく手に入れましょう。

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